「迷宮(めいきゅう)」の語源
「迷宮(めいきゅう)」の語源 中に入ると通路が複雑で、出口が判らなくなって迷うように造られた建物の事を言う。トルコのソルタンアプズユルハミト二世が、首都のコンスタンチノープルに造った星宮殿が有名である。 これが転じて、解決が付かず、あれこれと迷う意味に用いられるようになった。「あの事件も迷宮入りだ」と言えば、犯罪事件が複雑で解決が付かず、遂に犯人を挙げる事が出来ずに終わってしまった事を言う。
View Article「明鏡止水(めいきょうしすい)」の語源
「明鏡止水(めいきょうしすい)」の語源 曇りのない鏡と流れを止めた静かな水という意味で、澄み切った静かな心境を例えた言葉である。 中国の荘子は「鏡が明らかなならば、塵(ちり)や垢(あか)は止まらない。止まるのは鏡が明らかではないからだ」と言い、孔子は「人は流れる水に自分の姿を写して心を考えるのではなく、止まった水の鏡のような水面を眺めて心を考える」と言っている。...
View Article「明眸皓歯(めいぼうこうし)」の語源
「明眸皓歯(めいぼうこうし)」の語源 「眸(ぼう)」は瞳のこと、「皓(こう)」は白く輝くという意味で、美しく澄み切った瞳と白く輝いた歯ということで、美人を例えた言葉である。 中国の詩人・杜甫(とほ)の七言古詩「江頭を哀しむ」の中に 「明眸皓歯今何在...
View Article「目から鱗(うろこ)が落ちる」の語源
「目から鱗(うろこ)が落ちる」の語源 新約聖書の中の言葉を直訳して出来たことばで、「使徒行伝」第九章十八節に見られる「The scales fell from his eyes.」という部分で、明治18年に発刊された日本語訳によれば「たちまち彼の眼より鱗のごときもの脱(おち)て、再び見る事が出来る」とある。つまり、「誤りを悟って迷いから覚める」というのが本来の意味であった。...
View Article「盲蛇に怖じず(めくら、へびにおじず)」の語源
「盲蛇に怖じず(めくら、へびにおじず)」の語源 無知な者は相手の恐ろしさも知らずに平気で立ち向かっていくという意味である。 語源については、目の見えない人が蛇に気が付かずに行動するところから出来たとする説と、目の見えない蛇は少しも物を怖れないという意味から出来たという説がある。
View Article「めど」の語源
「めど」の語源 「目処」と書く。目で見る事の出来る処(ところ)、目指す処の意味から、目標・目的・目当てという意味になった。 一説によれば、針の孔を「めど」と言うところから、糸で針の孔をねらうと言う意味から出来たという。 「どうやら目処が付いた」と言えば、ようやく先の見通しが立ったと言う事になる。
View Article「メリヤス」の語源
「メリヤス」の語源 スペイン語のmedias、あるいはポルトガル語のmeias が訛った言葉であると言う。本来の意味は「靴下」で、英語のストッキングに相当する。 これは、綿や毛糸で網の目のように編んだ物で、伸縮性や柔軟性が良く、手袋・靴下・股引などに用いられてきた。...
View Article「面子(めんつ)」の語源
「面子(めんつ)」の語源 中国語の発音miànziから出来た言葉で、体面とか面目という意味である。現在ではもっと表面上の体裁や見栄(みえ)に関して用い、面子が立つとか立たないなどと言って、ヤクザの間で喧嘩の種になる。...
View Article「盲点(もうてん)」の語源
「盲点(もうてん)」の語源 盲点とは、視神経が網膜に入り込む所にある白色円形の乳頭状突起のことで、この部分には視細胞が無く、物を見る事が出来ない部分である。この生理学的な事実から転じて、見えそうであるが実際には見られないことや、当然知っていそうなのに気づかれない事などに用いる言葉となった。
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「孟母三遷(もうぼさんせん)の教え」の話 中国の漢時代の劉向が著した『古列女伝』の中にある孟子(もうし:戦国時代の思想家)の母の話で、母親は子供を立派に育てるのが母としての道であり、国家につくす道でもあると考え、以下のような努力をしたと言うのである。...
View Article「モダン・ガール」の語源
「モダン・ガール」の語源 大正12年(1923)9月に発生した関東大震災の前後から、それまでの女性とは内容も外観も全く違った、開放的で活発で、知的でもあり、また社会的な関心も示すという若いピチピチした新鮮な鮎のような女性が出現し、これらの女性を「モダン・ガール」と呼んだ。...
View Article「畚(もっこ)」の語源
「畚(もっこ)」の語源 縄を網のように四角く編み、石や土を入れて担いで運ぶ道具で、「持ち籠(もちかご)」が「もちこ」に変化し、それがさらに「もっこ」に転訛したものである。...
View Article「元の木阿弥(もとのもくあみ)」の語源
「元の木阿弥(もとのもくあみ)」の語源 一時的に良くなったものが、また前の状態に戻る事を言う。すなわち、折角の苦労や努力が無駄になる事を言う。...
View Article「文字(もんじ)」の起源
「文字(もんじ)」の起源 人が意志を伝えたいために、本能的な衝撃から創り出したものに言葉と文字がある。最初は石を彫刻したり、洞窟の絵を描いたりして次第に表現の方法も発達した。この彫刻や絵画が文字の始まりで、東洋の象形文字も西洋のアルファベットも一種の絵から発達したもので、それが表意文字・表音文字へと進化したのである。...
View Article「門前雀羅を張る(もんぜんじゃくらをはる)」の語源
「門前雀羅を張る(もんぜんじゃくらをはる)」の語源 「雀羅」は雀などを捕らえる網のこと。訪ねる人がいないので、門前には雀が群がり、網を張って捕らえることが出来るほどであると言う意味で、ひっそりとして寂しい家、落ちぶれて見捨てられた家をたとえて言う言葉である。 この反対が「門前市を成す」で、門の前に人や車馬が多数群がり集まること。地位や名声を慕って集まる者が多いことを例えた言葉である。
View Article「焼(や)きがまわる」の語源
「焼(や)きがまわる」の語源 自分の能力や腕前が衰えて鈍くなったことを言う。 「焼き」というのは刀の刃を堅く強くするために熱することで、この焼きがまわる、すなわち火加減を間違えて強く焼きすぎると、かえって刀の切れ味が鈍ってしまう。これが転じて、歳を取り頭の働きが鈍くなり、昔のように素早くいかないことを嘆く言葉となった。
View Article「やきもち焼」の語源
「やきもち焼」の語源 男女の間に起こる嫉妬(しっと)の情を言う。昔から女の方が「やきもち焼」だと言われているが、心理学者のフロイドの説によれば、男の方が本質的にはやきもち焼だという。...
View Article「やくざ」の語源
「やくざ」の語源 いつの世にもいる、ならず者のことを言う。 江戸時代頃から、親分子分の関係で「○○一家」という組織を作り、各地に根を張っていたが、現在では名称を「○○組」とか「○○会」という暴力団となり、警察の取り締まりを尻目にますます勢力を伸ばしている。 この言葉は、もともと博打打ち(ばくちうち)を指し、それが無職渡世の遊び人の通称にもなった。...
View Article「やけ」の語源
「やけ」の語源 「自棄」と書く。もうどうでもいいやと投げやりな気持ちになることを言う。 火事などの災難にあって全財産を焼き、がっかりしてしまう「焼け」ということから転じて、自暴自棄(じぼうじき)のふるまいを指すようになった。...
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