「丸(まる)」の語源
「丸(まる)」の語源 「まる」は、元は不浄なものを入れる器で、この器を悪魔でさえ嫌って近づけないという迷信から、邪気を避けるために人の名前に「丸」という字を付けるようになったと言われている。 古来は自分のことを「まろ」と言い、卑下した意味に用いられていたが、平安時代からは親しみの言葉となり、やがて子供の名前を「○○丸」などと呼び、ついには高貴な人の嫡子か寺院の児童にのみ用いられるようになった。...
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「マンネリ」の語源 英語の mannerism(マンネリズム)を略して出来た言葉である。マンネリズムはmanner (マナー:習慣)から出来た言葉で、いつも同じような技法や形式を繰り返すだけで、独創性や新鮮味に欠ける状態をさしている。
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「万引(まんびき)」の語源 店頭の商品をこっそり盗むことを言う。「まびき(間引)」が転訛したもので、人混みや山と積まれた商品の「間から引き抜く」と言うところから出来たと言われている。 一説によれば、「まん」は間(ま)と運(うん)を結びつけたもので、好機(チャンス)を狙って引き抜き、自分のものにすると言う意味だという。
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「ミーちゃんハーちゃん」の語源 趣味や教養が低く、どこか抜けているような女の子を指す言葉である。 昔の女の子の代表的な名前である「みよちゃん」と「はなちゃん」を続けたものという説と、「ドレミファ」の「ミーファー」から出たという説がある。 昭和時代の初期から流行し始めた言葉で、「ミーハー族」とも言う。
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「ミイラ」の語源 本来は防腐剤の名前で、エジプトでは死体に詰めたものである。 ポルトガル語のmirra、あるいはオランダ語のmummie から出た言葉である。 この薬の原料は、古くは没薬(もつやく)とも呼ばれたカンラン科の植物の樹脂で、江戸時代初期にオランダ人が「ミイラ」という名前で日本に持ち込み、万病に効く薬として流行した。...
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「見栄(みえ)」の語源 動詞の「見える」から出来た言葉である。本来は単に見えること、見える様子という意味であったが、他人によく見えるように自分を飾ると言う意味に変化し、「見栄」という漢字を当てるようになったものである。...
View Article「右と左(みぎとひだり)」の話
「右と左(みぎとひだり)」の話 中国では左右の尊卑が時代によって大いに違い、漢時代には「右」が尊ばれたので不遇な地位に移されることを「左遷」とか「左道(さとう)」と言う言葉が生まれた。 唐時代には反対に「左」を尊んだため、官位はすべて「左」が上位に置かれている。日本でもその習慣を受けて、左大臣は右大臣よりも上位である。...
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「店(みせ)」の語源 古くは「見世」とも書いた。「みせだな」を省略して出来た言葉で、本来は商品を並べて客に見せる棚という意味である。「みせだな」の上を略して「たな」とも言い、同じく「店」の字を当てる。 「みせ」も「たな」も商店という本来の意味は同じであるが、「みせ」は一時遊女を格子(こうし)の向こうに並べた遊女屋のこともさし、廃止後にまた元の意味に戻った。...
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「未曾有(みぞう)」の語源 未曾有の原語 adbhuta(サンスクリット語) は「びっくりした」と言う意味の仏教語であるが、漢訳者が通俗語源解釈にしたがって「未(いま)だ嘗(かつ)て有らず」の意味に解釈した。 仏典においては、これまでに無かった事、非常に珍しい事、世にも不思議な事、奇跡などの意味である。...
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「未亡人(みぼうじん)」の語源 夫と共に死ぬべきであったのに、未だに死なずにいる人と言う意味である。男性中心の封建社会で生まれた言葉で、本来は自分の事を申し訳なさそうにへりくだって言う言葉であった。それが現在では夫に死別した他人に用い、同じ意味の「後家(ごけ)」に比べると何となく上品な言葉のようにも思われている。
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「耳学問(みみがくもん)」の語源 自分で勉強して得た知識ではなくて、人から聞いて得た知識を言う。 何となく程度が低い知識のように見られており、この言葉の起こりと思われる『荀子(じゅんし)』に「上学は神に聴く、中学は心に聴く、下学は耳に聴く」とある。 しかし、現在のように多岐にわたって分化した社会では、とても一人で全てを学び得るものではなく、「耳学問」が本来の勉強とは別に重要視されている。
View Article「都(みやこ)」の語源
「都(みやこ)」の語源 「宮処(みやこ)」と書いた。天皇の居る「みや」つまり皇居の所在地を意味し、「こ」は場所の事で、此処(ここ)、其処(そこ)の「処(こ)」のことである。そして「みやこ」のことを漢字では「都」または「京」の字を充てている。 日本では平安時代以降、多く京都を指して言った。「京都」という言葉も、元は「平安京の都」という意味である。
View Article「無告の民(むこくのたみ)」の語源
「無告の民(むこくのたみ)」の語源 自分の苦しみをどこにも訴えるところがない、貧しく苦しい民衆という意味である。 中国の『礼記』の中にある「年老いて妻の無い者を鰥(かん)と言い、老いて夫のない妻を寡(か)と言い、老いて子の無い者を独と言い、また幼くて父の無い者を孤と言う。この四者は困窮しても告げる所の無い者だ」と言う文章から出た言葉である。そこから、身寄りのない人を指して言う事もある。
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「矛盾(むじゅん)」の語源 矛(ほこ)と盾(たて)で、ともに武器の名称である。古くは「矛盾する」と言えば武器を取って闘うこと、戦争を起こす事、また激しく敵対するという意味であった。現在では、つじつまが合わない、話に筋が通らないと言う意味で使われている。...
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「無尽蔵(むじんぞう)」の語源 仏教用語で、徳が広大であって尽きることのない財宝を納める蔵という意味である。また、仏教で、寺に設けられた庶民のための金融機関の事を言う。修行を積んで悟りを得た人によって行われる善い行いは、無限で絶えることがないのを例えていった言葉で、この言葉が一般に広まり、取っても取っても尽きない、無限にあると言う意味で用いられるようになった。
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「目(め)」の語源 「見え」が「め」になったとする説がある。一方、「芽(め)」と同語源であるとも言われている。 「目が出る」と言えば、サイコロの目がうまい具合に出る、つまり自分に幸運の兆しがある事を言うが、これを「芽が出る」とも書く。草木の芽が吹くことから幸運の兆しを感ずるわけで、結果は同じ意味である。
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