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Channel: 原始人の見聞
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「孟母三遷(もうぼさんせん)の教え」の話

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「孟母三遷(もうぼさんせん)の教え」の話
 中国の漢時代の劉向が著した『古列女伝』の中にある孟子(もうし:戦国時代の思想家)の母の話で、母親は子供を立派に育てるのが母としての道であり、国家につくす道でもあると考え、以下のような努力をしたと言うのである。
 孟子が未だ幼かった頃、家が墓地の側にあり、葬送や埋葬など人の死の悲しみを毎日のように目にしていた。孟子の母は、これでは子供のために良くないと気づき、町の市場の近くに新しい家を見つけて移り住んだ。ところがしばらくすると、孟子が秤(はかり)で物を量るまねをしたり、競り売りのまねをして遊んでいるのを知り、子供の内から金銭や商売に興味を持つようではいけないと心配して再び家を移し、今度は寺子屋のそばに住んだ。すると、孟子は寺子屋の生徒のまねをして本を読んだり、字を書いたり、良い礼儀作法の様子をまねして遊ぶようになった。そこで母親はやっと安心してその家に永く住んだという。この話が広く伝えられ、子を育てる世の母親への教訓として今も生き続けている。

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