$ 0 0 「演出(えんしゅつ)」の始まり 演劇は色々な芸術部門が総合されて成り立っているので、舞台に統一のある表現を与えるためには、これをまとめ上げる人が必要であって、それを演出という。 日本の劇界で、この演出という事が行われるようになったのは、明治時代末期に新劇が勃興した時であるが、その当時は舞台監督と言われていた。これがはっきり演出と呼ばれるようになったのは、大正13年(1924)6月に創設された東京の築地小劇場において用いたのが始まりである。