「電気療法(でんきりょうほう)」の始まり
電気を治療に応用するようになったのは、1847年(弘化4年)にフランスの医師ヅッシェンが始まりである。日本では江戸時代末期の安政6年(1859)に刊行された石坂空洞の『内服同功』という書籍に「越暦的児(エレキテール)療法」を挙げ、これを僂麻質斯(リュウマチス)、麻痺不遂、聾唖、神経病、経閉などの諸病に効果があることを説き、自分が用いている電気の図を示して「世いまだ試用多からず、人あるいは創見を怪しむものあらん。ひろく高明の君子に試験をこいねがわんとす」と述べているのが始まりである。