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Channel: 原始人の見聞
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「寝巻(ねまき)」の始まり

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「寝巻(ねまき)」の始まり
 古代では男女ともに一人でない時は丸裸で寝たもので、江戸時代末期の国学者西田直養が著した『筱舎漫筆』に「いにしへは男女相あふて打とけて寝るには夜の衣(きぬ)を脱ぎてねるなり、独りねの時は裸にていねざれば衣のかたつらは床にしかるるゆゑなりと先哲もいはれき、因て思ふに、古き春画をみるに、すべてまはだかなり、烏帽子のるゐをば着たれど、褌までもなし」とある。また、夜着(寝巻)については、菊岡沾凉(きくおかせんりょう)の『本朝世事談綺』のなかに「慶長・元和のころより専らにすといふ、むかしは小寝巻(こねまき)とて常の衣服のすこし大なるを下に巻て、そのうへに蒲団をかけて上つ方(かた)もこれを召したり、連歌四季よせ冬の部に、ふとんはありて夜着なし、俳諧御傘(おからかさ)の項には、も早やありつれども、古法を守りて貞徳(松永)老人も夜着を冬季にせざる也」と書いている。

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