「ストーブ」の始まり
明治6年(1873)9月13日の『東京日日新聞』に、東京鎌倉町の増田という人が、国産のストーブを創製した事を記し「今や文明の時、機器の行はるる中にもストーブは防寒の要器にて人体を健康にし、辛動を助くるに於て欠くべからざるものなり、然れども製造容易ならず、多年工夫を凝らして精巧なること毫も舶来品に劣らざるの品を作り得たり、運輸の賃無ければ極めて廉価(れんか)なることを知るべし、故に諸官省の御用品をつくり、また各国在留の公使館等の誂(あつらい)品を製造す、此道の栄といふべし」と伝えている。