$ 0 0 「西洋衛生学(せいようえいせいがく)」の始まり 日本に西洋衛生学が紹介されたのは、江戸時代末期の元治元年(1864)に松本良順・山内豊城の共著による『養生法』が始まりである。 この本には、住所家屋・衣服寝具・飲食浴湯・睡眠・運動操作などに分けて衛生の方則が詳しく述べてある。 次いで、慶応3年(1867)には杉田玄瑞が著した『健全学(Hygiene)』6巻があり、それまで養生法と言っていたものを新しい健全学と言う言葉に変えて、ここに初めて西洋衛生学としての内容が備わった。