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Channel: 原始人の見聞
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「酒嫌いになる薬(さけぎらいになるくすり)」の話

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「酒嫌いになる薬(さけぎらいになるくすり)」の話
 昔から支那では狼の糞の中にある骨を煎じて飲むと酒が嫌いになると伝えられていた。
 日本では東京大学医学部神経科の内村祐之教授が、臨床実験を続けた結果、昭和26年に酒が飲めなくなる薬として「アンタブス」を作り出すことに成功した。この原理は、ゴムに弾力を与える黄色の粉末アンタブスが体内にあると、飲んだアルコールが分解されず、一升以上の酒豪が五勺ぐらいで酔っぱらい真っ赤になる。
 その実験結果は、兵庫県武庫川病院の例によると、アンタブスを飲んだ酒豪45人のうち、
 ・薬を飲んだ後酒をやめた者       11
 ・薬を飲んだ後、酒の量が減った者    5人
 ・薬を飲みながら禁酒している者     3人
 ・薬を飲みながら酒の量を減らしている者 18
 ・薬をやめたら元の酒豪に戻った者    8人
 と言うおもしろい結果が出ている。
 これが一般に販売されると、酒屋は一大恐慌になり、酒豪に悩む主婦には大歓迎されるであろうが、中には呼吸困難になったり血圧降下の重症になることがあるので、主人の知らない間に、そっと飲ませることは危険である。

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