$ 0 0 「薬狩(くすりがり)」の始まり 5月5日に、百草を山野で採集することを薬狩という。推古天皇の19年(611)5月5日に百官を率いて菟田野(うたぬ)で薬狩を行ったのが始まりである。これは聖徳太子が狩猟を楽しむ当時の弊害を直すために催したもので、公卿大臣などが相携えて野に薬草を採り、いわゆる野遊びを娯楽とする方法とし、また一方では自然に親しみ、知らないうちに医学の知識を身につけ、その半面には慈善事業の手助けになるようにされたのである。