「貝類研究(かいるいけんきゅう)」の始まり
兵庫県福良町(兵庫県南あわじ市福良)の平瀬與一郎は京都に移って貝類の研究に努め、アメリカ人マーシャル・ゲンスとジョン・ギウリクらの教えを受けて、収集した貝類は約3,000種におよび、その内、新種は1,000余、また平瀬の名前を冠したもの69余種におよんだ。
その他に、交換やその他の方法によって外国産の貝類を入手し、大正2年(1913)に私財を投じて日本で初めての貝類を専門とする平瀬貝類博物館を京都府左京区岡崎町に開設した。しかし、この博物館は大正8年3月に閉館し、標本は帝国博物館とアメリカ国立博物館に分割された。
平瀬の著書には『貝類手引草』『日本千貝目録』『貝殻断面図案』『貝千種』『普通貝類の栞』『日本産貝類図説』などがある。また、日本で最初の貝類専門雑誌『介類雑誌』も京都で発行している。
平瀬與一郎
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