$ 0 0 「英文学(えいぶんがく)」の始まり 江戸時代末期の嘉永3年(1850)頃、語学者の黒田麹廬(きくろ)が『ロビンソン・クルーソーの漂流記』を翻訳して『漂流記事』と名付けた。これは英文学の作品の中でも日本に移入された最初の完全なもので、その内容の充実した点や、訳文が正確で典雅なことにおいて、まさに完璧に近い名著である。