「櫓門(やぐらもん)」の始まり
防備のために弓矢を備えておき防戦する処として築かれた門のことで、平安時代末期頃から造り出されたのが始まりである。それについて『家屋雑考』のなかに「櫓門は城塞のものなれども、武士の家の門に平常ともに櫓をあげおく事あり、ただし、そのかみ櫓といひしは板をならべたるのみにて、そのつくり極めて麁(そまつ)なるものなり。鬼一法師が堀川の宿所などは、四方に櫓をあげ置きたるよし義経記にみえ、また一遍上人絵倚に櫓門の図あり。応仁頃までも櫓門はありしことにや。応仁記にもこの名みえたり」とある。
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