「安楽死(あんらくし)」の話
不治の病に悩む病人の切なる依頼により、やむなく他人がその病人に毒を与えるとか、あるいは注射を行って安楽に死なせてやることを言う。
アメリカには安楽死協会(1937年設立)があり、医師などの場合には病人の要求によって安楽殺人を認めるべきであるという議論が行われている。
日本では昭和25年(1950)4月14日に、東京地方裁判所で判決があった某朝鮮人の病母嘱託殺人は、日本における初めての安楽死事件として注目されたが、この被告に対する懲役1年、執行猶予2年の判決中には安楽死無罪論が織り込まれているという。