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Channel: 原始人の見聞
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「屏風(びょうぶ)」の始まり

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「屏風(びょうぶ)」の始まり
 室内に立てて風を防ぎ、あるいは物を遮るために用いる調度品の一つである。
 『日本書紀』の天武天皇のくだりに「朱鳥元年(686)4月戊子、新羅進調筑紫より貢上、(中略)また智祥健勳等別献物、金銀、錦霞、綾羅、金器、屏風、鞍皮、絹布、薬物之類各六十余種」とあるのが文献に見られる初めである。また『知事始』にも「天武天皇朱鳥元年、新羅国より種種の物を調貢す。また智祥健勳等がたてまつるもののなかに屏風あり。日本紀(日本書紀)に見えたり。是より屏風ありけるにや」とある。
 天平勝寶8年(756)6月21日に聖武天皇の御遺物を東大寺に献ぜられた時の目録である『東大寺献物帳』のなかに「御屏風壱百疊(じょう)、画屏風廿一疊、鳥尾屏風三疊、鳥書屏風一疊」の品目があげられている。
 なお、古代の屏風は綈素屏風であって、後世の衝立障子のような物を言い、その形式は法隆寺の金堂に安置されている橘夫人厨子三尊像の背後に立てられている三曲屏風のようなものであったという。

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