「歯磨き(はみがき)」の始まり
朝起きて歯を磨くという習慣は何時頃から行われるようになったのであろうか? 古墳から出土する人間の歯には一方だけすり減っているものがあるところからみると、古墳時代には歯を磨いていたことが判る。
文献上では、紀元前1550年頃、エジプトのエベレス・パピルスに歯磨き粉の処方が記されているので、歯磨きの歴史も随分と古いことが判る。その頃、口をすすぐことは宗教的な行為の一つであって、当時は今のような歯磨き粉ではなく、骨粉などを原始的な歯ブラシで用いたらしい。このエジプトの歯磨きが支那に伝わり、さらにそれが朝鮮から日本に伝えられものと思われる。平安時代の密教の潅頂式に楊枝の儀があるのも、昔の日本の歯医者に朝鮮人がいたのも、この間に伝来を物語るものとして興味が湧く。