「初花の祝(はつはなのいわい)」の始まり
初花というのは少女の初潮のことであるが、月経のことをポルトガル人も「花」と呼んでいる。10歳くらいの少女に「ママはどうしてる?」と尋ねたら、「ママは今日は花だよ」と答えたと言われている。
日本でも『古事記』で「さわりもの」と言っているが、いつしか「花」と呼ばれるようになった。
江戸時代に大いに流行した富本節の『艶容錦画姿』に「十一の書き初めに恋といふ字を習ひ、早や十三の正月に月のさわりとなり」とお七が言っているように、昔から女子の月水は生理的なものであって、誰でも否応のないものであるが、その最初の紅潮期には赤飯を炊いて「初花の祝」と称することが、江戸時代中期頃から盛んに行われ始めたと見えて、その当時の川柳に詠まれている。
兄はわけ知らずに祝ふ小豆飯 宝暦
泣くことは無いとにわかに小豆飯 天明
恥ずかしさ赤のまんま(御飯)にとと(魚)添へて 安永