Quantcast
Channel: 原始人の見聞
Viewing all articles
Browse latest Browse all 1929

「作り髭(つくりひげ)」の始まり

$
0
0
「作り髭(つくりひげ)」の始まり
 日本において戦国時代ほど男らしさを象徴する髭が尊重されたことはなく、髭が大きいものを面憎体の髭男と言って褒め、また髭のないものを女面とか片輪面と呼んで嘲弄の言葉としたものである。したがって、当時の群雄はいずれも剛勇を表すものとして大髭をたくわえるものが多く、武田信玄、上杉謙信、毛利元就などはその代表的なものである。また、髭がないものは作り髭を使って勇猛をてらい、わざと厳めしい頬髭をして威をそなえようとした。
 『太閤記』によれば、豊臣秀吉も髭がなかったらしく、文禄3年(1594)の春におこなった花見の所に「秀吉公例の作り髭に眉作らせ鉄漿(かね)くろなり」とあり、付け髭をして眉を描き、お歯黒にしていたとは、いかにも天真爛漫な茶目っ気の多かった秀吉を知ることが出来る。

Viewing all articles
Browse latest Browse all 1929

Trending Articles