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Channel: 原始人の見聞
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「酒戦(しゅせん)」の始まり

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「酒戦(しゅせん)」の始まり
 江戸時代にしばしば催された大酒家の競飲のことである。慶安元年(1648)8月に、江戸大塚の地黄坊樽次(茨木春朔)、池上の大蛇丸底深(池上太郎左衛門)などと仮名した酒豪が集まって酒合戦を催したのが始まりである。
 『近世奇跡考』に「慶安の頃、大におこなはる、樽次、底深両大将となり、敵味方とわかれ、あまた酒兵をあつめ、大盃をもって酒量をたたかはしめて、勝劣をわかつ戯(たわむれ)なり、これは大居目禮古佛の座などいふ法禮あるよし」と書かれている。
 実に馬鹿げた遊びであるが、形式にこだわり、しいて窮屈な規則に人生を縛り付けようとした世の中で、このような奇想天外な思いつきも、また何らかの意味を持っていたかもしれない。

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