「イヤホーン」の始まり
数カ国以上の代表者が集まって会議が行われる時など、それぞれに言葉が違うため、互いに意思の疎通に非常な不便を感ずることが多い。そこで、会議室の一隅に通訳室を造り、発言者の言葉を間髪を容れないで各国語に訳してそれぞれ専用の電話で伝え、それによって各代表が直接自国語で聞けるような設備を設けることにした。その受信器をイヤホーン(earphone)と言い、ラジオのレシーバー(receiver)のように頭部にかぶり付けるようにしくんだ物である。
日本では昭和21年(1946)5月3日に、東京で開かれた極東国際軍事裁判の時、各被告がこのイヤホーンを用いたのが始まりである。
イヤホーン
極東国際軍事裁判で尋問に答える木戸浩一
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