「細菌学(さいきんがく)」の始まり
日本における細菌学の創設者は緒方正規である。緒方は東京大学を卒業して、明治13年(1880)5月に官命によってドイツに留学し、ライプチッヒ大学で生理学のルドウィッヒ教授について学び、その時に胃を摘出したイヌの消化作用に関して有名な実験を行い、明治17年秋に帰国して、直ちに東京帝国大学の教授となり、細菌学・衛生学を講義した。これが日本における細菌学教授の始まりである。
明治29年には、ペスト菌がネズミに寄生するノミによって人に伝染することを明らかにし、ペスト予防に偉大なる貢献をし、晩年にはツツガムシ病の研究に没頭していた。
世界的に偉大な細菌学者には、アメリカのロックフェラー研究所の部長であった理学博士・野口英世がいる。