$ 0 0 「本来無一物(ほんらいむいちぶつ)」の語源 一切の執着を絶ち、自由自在になった心境を言う仏教用語である。 この世に存在する全ての物は、実際にあるのではなく、仮りの姿として存在するだけで、本来は全て空(くう)である。したがって、自分の物として執着すべき物は一つも無いということである。 『伝燈録(でんとうろく)』という書物に、「菩提もと樹にあらず、明鏡また台にあらず、本来無一物」とあり、仏教の悟りの世界として重視された境地である。