「勿忘草(わすれなぐさ)」の語源
ドイツ語のVergiss-mein-nichtを日本語に訳した花の名前で、英語名もその直訳のforget-me-notである。
ヨーロッパ原産の花であるが、アメリカ合衆国アラスカ州の州花にもなっている。
この花の名前は、中世ドイツの悲恋伝説から生まれた名前である。
昔、騎士のルドルフは恋人のベルタと春の夜にドナウ川のほとりを散歩していた。その時、ルドルフは岸辺に咲く藍色の美しい花を見つけ、恋人のためにこの花を採ろうとしたが、誤って川の流れに足を取られ、川に落ちてしまった。ルドルフは必死に岸へ泳ぎ着こうとしたが、ついに力尽き、手にした花を彼女に投げながら「Vergiss-mein-nicht(僕を忘れないで!)」という言葉を残して帰らぬ人となった。残されたベルタはルドルフの墓にその花を供えて、彼の最後の言葉を花の名前にしたという。
勿忘草 出典:ウィキペディア