「藪医者(やぶいしゃ)」の語源
藪をかき分けて行くような田舎の医者で、腕の下手な医者のことを言う。これは「藪」という字からの解釈で、本来は「野巫(やぶ)」すなわち正式な医者ではなく、呪術と医術を共に用いる者という意味であった。その語源が忘れられ、ある時には「野夫(やぶ)医者」とも書き、百姓や貧乏人といった田夫野人を治療する医者と解釈されたりした。
現在では、「藪医者」と書くのが普通となり、田舎医者の意味も込めて、医者をあざけって言うのに用いられている。
また、藪にもなれない未熟な医者を「筍医者(たけのこいしゃ)」という。