「やもめ」の語源
昔から言い習わされた言葉に「男やもめにウジがわき、女やもめに花が咲く」というのがある。女房に死なれた男がみすぼらしく汚らしくなるのに対して、女の方は世話をする相手も居なくなり、かえって自分の身の回りを綺麗にし、美しくなって、他の男にもてるといったところであろう。
この「やもめ」の本来の意味は、男やもめは屋守男(やもりお)で、「やもお」と言い、女やもめは屋守女(やもりめ)と言い、亭主に死なれて独りで家を守る女を言った。こうした語源が忘れられて、配偶者(つれあい)を亡くした独り者と言う意味で「やもめ」が男女ともに使われるようになり、さらにそこから「男やもめ」「女やもめ」と言う言葉が出来た。